最終更新日: 2016/01/17
おはようございます。
1月10日に中村文昭氏が主宰する
「あこがれ先生プロジェクト in 福島」が
郡山で開催されたことは11日のブログでお伝えしました。
そのイベントにゲストスピーカーとして素敵な先生が福島に来ました。
兵庫県の小学校教諭・西村徹先生です。
道徳教育や特別支援教育に力を注ぎ、
学校の枠を超えた「やぶ読書会」「教育サークル・カセッタ会」
「但馬宗次に学ぶ会」「教育立志会」などの勉強会を主宰して、
学びの輪を広げられている方
ひとりの学校の先生が、地域の人から一番信頼されている
「みんなが信頼している人」なんです。
数年前、中村文昭さんが西村先生から
「私の町に講演に来てください」とお願いされ、
兵庫県の養父市の山奥の小さな町で講演した時のこと
最初、こんなに田舎の小さな町だし、
どれだけの人が集まってくれるのかなと思っていたら、
おじいさんやおばさんたちがドンドンドンドン集まってきたそうです。
なんでこんなに集まってくるんだろう?
ボクのことをみんな知っているのかな?
と思ってお爺ちゃん、お婆ちゃんに聞いてみたところ、
「いやいや、中村文昭って人のことは全然知らないよ。
でも、あの西村先生がいいって言うんだから、
いいに違いないんだよ。
だから来たんだよ」って言われたそうです
えっ!なんで???
数年前に西村先生は、特別支援学級で担任した三年生の子
敏君と3年間、歩いたのです。
敏君の家は学校から四キロちょっとあるそうですが、
特別学級の生徒で不安だから車で送り迎えするでしょう
でも、西村先生が三年生で担任させてもらった時に提案したそうです。
「お母さん、やっぱり人間って歩くことが基本ですから、
歩かせましょう」
そして、一緒に歩いて下校するようにしたんです
片道四キロ大人の足でも一時間
一緒に帰ると一時間半、長い時は 二時間以上かかったそうです。
それを、担任の先生が毎日、3年間続けたんです。
あなただったら、たった一人の誰か一人の為にそこまでできますか?
私だったら思いもつかないでしょう・・・
でも、西村先生は続けました。
一人の子の未来のために・・・
すると考えてもみなかったことが起こったのです
敏君を送りに行くと敏君の家には足の悪いおばあちゃんがいて
「先生ごめんなさい。
私、足がちょっと悪いんで、玄関までよう行きませんけど」
って こたつから声をかけてくれる
こういうことがずっと続いていました
ある時、いつもと同じように敏君を送っていったら、
おばあちゃんが玄関の土間のところまで這うように来て
「今日はちょっとだけ出てきました」って言われた
それからしばらくすると、玄関から出て、立っておられたんです
それからしばらくすると
ある時、家の外の橋の所まで歩いて来られてた
おばあちゃん、無理しなくていいですよって言ったら、
「あれだけ歩かなかった敏がこれだけ歩くようになった。
それを見とって、私が歩かずに、こたつの中におるわけにはいかん。
敏もがんばっとるから、私もがんばらにゃあ。敏には負けとられへん。
だから、一生懸命歩くんだ」
こうおばあちゃんが話された。
足が悪くて、コタツから動かなかった、
そのおばあちゃんはしまいには、
近くの公民館にまで歩いて迎えに行くようになったのです。
敏君の言葉を越えた一生懸命な姿に、
おばあちゃんの心の中の種が発芽した
特別学級の敏君が「一灯照隅」した瞬間だった。
それだけではない三年間その先生の行動を見ていた近所の方が
歩いている西村先生と生徒を見かけては声をかけてくれるようになったのです。
わざわざ車を止めて降りてきて、
「頑張ってるね!」
「気をつけてね!」と
街から応援されるようになった。
一人の大人のやり続けている姿勢が生徒だけでなく
おばあちゃんも、町の人の心も動かしたのだ。
西村先生は、町で一番信頼される人となり
敏君は英雄になっていた。
中村文昭氏ファンのブログを引用させて頂きました。
今日も最後までお読み戴きありがとうございました。
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