最終更新日: 2010/03/11
人間の営みには、様々な壁があるといわれます。 物の壁 仕組の壁 そして、心の壁 この3つ目の心の壁が厄介です。 皆さんそれぞれに心に壁を持っているのではないでしょうか? 何か新しい事に取組む時、今までやってきた仕組を変える時、 習慣にしていた事を変えざるを得ない時、心の壁が行く手を遮ります。 いわゆる、やりたくない変えたくない拒絶反応。 今までの仕組に不具合があるから「ここを、ああしようこうしよう。」 ルールを作り直し仕組を変えても、ちょっとすると元に戻ってしまいます。 あれだけ時間をかけて仕組を変えたのに・・・ なぜ守れないの・・・? 仕事の中で必ず経験と体験があるはずです。 私は、しょっちゅう・・・(笑) せっかく皆で決めたのに、自分たちで「やるってきめたんでしょう?」 「全く徹底力がないよな!」なんて言葉に出していってみても何も反応なし。 それをチェックする人が不在。 俺一人くらいやらなくたって・・・ この勝手な考えを一人ひとり全員が思っていたら? そうです。自分の「心の壁」を壊さなければ、仕組の壁は壊せません。 また、相手の心を動かさなければ、自ら壁を壊そうとはしないでしょう。 白石先生は、あるコラムの中で サッカー日本代表監督岡田さんの講演を紹介されていました。 岡田ジャパンのコンセプトは一貫して「Our Team」だそうです。 このチームコンセプトを説明するのに 「村の夏祭り」という話をしたそうです。 ある村で、毎年、夏に一斗樽をぶち抜いて乾杯をするお祭をやっていました。 ところがある年、飢饉の為にお祭どころではなくなってしまいました。 こんな時こそお祭をやって、気持ちを明るくしたいと村人は考えます。 いかんせん景気付けの一斗樽がありません。 村人が思案投げ首をしているところに、村の智恵者がこう言いました。 「皆の家にはドンブリ一杯くらいの酒はあるだろう。 それを持ち寄って、去年使った酒樽に蓋をし直そう。 それをぶち抜いて乾杯すれば、祭りができる。」と・・・ 昨年6月に出版された白石先生の著書 この中で岡田監督は、推薦文を書いています。 この案に皆賛同して家に帰りドンブリ一杯の酒を持ち寄りました。 樽が一杯になったところで蓋をして、気合を入れてぶち抜きました。 めいめいコップに酒をつぎ、乾杯と共にグイッっと飲んだその瞬間、 どの人も怪訝な顔をしたというのです。 さて、何が起こったんでしょうか?」岡田監督は質問しました。 「まずかった」「臭かった」「薄かった」様々な答えが聞かれましたが 誰も正解者はありません。 ここまで読んで感の良い人はお気付きでしょう? そうです「水だった」んです。 つまり、村人の誰もが 「俺一人くらい水だって解るまい。」 「俺一人くらいいいだろう。」 この考えが組織を壊します。 私達も今から「Our Company」と皆が思えば なぜ決められたことを守らなくてはならないか、 そして周りに何をしてあげなくてはならないかを理解できるのではないでしょうか? いかがでしたか?お役に立ちました? |