最終更新日: 2012/02/02
おはようございます。
今年の寒さは異常ですね。
日本海側と北日本は、大荒れ
数日前のブログに書きましたけど、
氷河期の入口でしょうか・・・?
鷲が翼を広げたようなオーロラ
さて、今日は「母の愛」です。
小さな村の小さな家に母親と娘が暮らしていました。
母親は日が暮れると、
泥棒が来るかもと鍵をきっちり閉める人でした。
娘は母親のように田舎でうずもれてしまう生活に我慢できなくなって、
ある朝、
『お母さんへ、親不孝な娘のことはどうか忘れてください』
と手紙を残して都会へ行ってしまいました。
しかし、都会での生活は厳しくて、
なかなか娘の思うようにはいきませんでした。
10年後、都会の生活に疲れた娘は、
田舎に帰ってお母さんに会いたいと思い故郷へ向かいました。
10年ぶりの帰郷でしたが、家は昔のままでした。
辺りはすっかり暗くなっていましたが、
窓の隙間から、かすかな光が漏れていました。
ずいぶんと迷ったあげくに、
娘はようやく戸口をたたきました。
けれども返事がありません。
思わず取っ手に手をかけると扉が開き、
部屋に上がってみると、
やせ衰えた母親が冷たい床の上に一人で寝ていました。
思わず娘は、母親の横にうずくまると肩を震わせて泣きました。
その気配で気づいた母親は何も言わずに娘を抱きしめました。
しばらくたって娘は母親に、
『いつもきっちり鍵を閉めていたのに
今夜はどうして鍵をかけなかったの。
誰か入ってきたらどうするの。』
とたずねました。
母親は優しい笑顔で娘に、
『今夜だけじゃないよ。
もし、お前が夜中に帰ってきた時、
鍵がかかっていたらどこかに行ってしまうんじゃないかと思って
この10年間ずっと鍵をかけられなかったのよ。』
と答えました。
その夜、母親と娘は10年前に時を戻し、
鍵をきっちりかけ、寄り添いながらゆっくり眠りにつきました。
今日も最後までお読み戴きありがとうございました。
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