最終更新日: 2012/04/28
おはようございます。
今日は、「優しい記憶」の後篇です。
「ウェディングプランナー有賀明美の毎日 」 から
https://ameblo.jp/a-ariga/
お父さんは、こんなエピソードを話始めました。
「君は小学生のころ、学校でいじめに合っていました。
毎日泣きながら帰ってくる君。
学校に行きたくないと駄々をこねる
君を厳しくしかってしまったこともありました。
けれど、君が眠りについた後、
厳しくしかってしまったことを後悔しながら
君の寝顔を眺めながら
この子だけは何があっても守りぬかなくては
どんなことがあっても自分はこの子の味方でいようと
頬を撫でて語りかけていたものでした。」
このエピソードがお父様の口から語られた瞬間、
ご新婦は堰をきったように顔を覆って涙されました。
その理由はすぐにわかりました。
いよいよ、花嫁からのお手紙。
そのお手紙の中に
なんとこんなエピソードがありました。
「私が小学生の頃、学校でいじめに合っていました。
つらくてつらくて、学校に行きたくなくて
そうお父さんに伝えると厳しく怒られたこともありました。
でも、泣きながら私がお布団に入ってしばらくたつと
お父さんはそっと私の隣にやってきて、
私のほっぺたを何度も撫でてくれましたね。
その手があったかくて優しくてとても安心して、
明日も頑張ろうと思えました。
お父さんはきっと今日まで
私がすっかり寝ていると思っていたと思うけど・・・
本当は私、毎晩、起きていたんですよ。
お父さん、あのときはありがとう」
そういって、にっこりとお父様のほうに笑いかけるご新婦。
今度はお父様が顔を覆って涙される番でした。
何十年ぶりに魔法が溶けたように明かされた
ある日の父と娘の素敵な記憶。
お父様からのお手紙と
ご新婦からのお手紙と
その両方のエピソードが重なった瞬間、
幼い新婦の頬を撫でて優しく語り掛けるお父様と、
寝たふりをしながらそんなお父様の気持ちを嬉しく感じている
父娘の姿が、その情景が鮮明に浮かんできて・・・
私は、会場の隅のPA室の裏に隠れて・・・
涙が止まりませんでした。
会場もこの素敵な偶然のキセキに感動に包まれ
父娘に贈る温かく優しい拍手がしばらく鳴り止みませんでした。
そこにいる人のすべての心がひとつになった瞬間。
今日も最後までお読み戴きありがとうございました。
コメントを戴けるとはげみになります。
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