2019/09/30
さあ消費増税ですね・・・。
消費者感覚ですとやはり税金が上がるのは嫌ですよね。
国や地方自治体には社会保障やインフラなど有効かつ正しい税の使い方をお願いしつつ、地方でも実感できる景気対策と人口対策をお願い致します。
さて、今回の増税は8%から10%。
前回の5%から8%ほどの異常な新車の駆け込み需要は感じられませんでしたが、7月~8月頃に掛けては多少の駆け込み需要がありました。
2%といえどもクルマの場合は100万円単位の買い物で万単位の増税になりますから、駆け込みは当然です。
現在、新車の納期が以前と比べると長期化傾向ですので、それを見込んで早めに注文をいただいた形です。
新車の場合は9月末までにナンバー登録が条件で消費税率が決まります。
1日でも10月にまたぐと消費税は10%になります。
そのせいか9月に入り駆け込みが少なくなり、やや反動減を感じているところです。
では本当に10月以降に新車を買うと大きな損なのでしょうか??
前回の5%から8%の増税の際は反動減が凄まじく、景気回復にかなりの時間を要しました。
今回は二の轍を踏まないために、政府も様々な景気対策を施しています。
飲食店等で見られる軽減税率は複雑ですが、私どもの業界ではあまり関連はありません。
私たち自動車業界の増税対策で大きなものの一つが、これまであった自動車税と取得税の見直しです。
まずは自動車税について説明させていただきます。
10月以降に購入する新車(自家用乗用登録車)から毎年かかる自動車税がすべての排気量に減税されます。
軽自動車は対象外ですのでご注意ください。
いわゆる世間一般では広く普通車とよく言われているクラスのクルマです。(厳密にいえば普通車という括りではありません。)
上記の表をご参考にご覧ください。
排気量が小さいクルマほど恩恵が大きく、最大で年間4,500円も減税されるケースがあります。
それだけでも長期的視点に立てば消費増税前よりもお得ということになります。
次に取得税について説明させていただきます。
10月1日以降、これまで新車購入時に掛かっていた取得税が廃止になります。
車両本体価格に対して2%あるいは3%掛かっていた取得税です。
取得税が完全に廃止されたら、それだけでもお得ですよね。
しかし、そううまくはいかず環境性能割という新たな税項目が10月1日から始まります。
これは新車購入時にそのクルマの環境性能に応じて課税されるもので、新車・中古車とも課税対象となります。
車両本体価格(取得価額)に対して環境性能によって税率が変わってきます。
これが10月1日から1年間限定で1%減額されるという消費増税対策となっています。
これまであった取得税と比べると環境性能が高いクルマに関しては減額されるケースが多くなります。
以上の内容をまとめますと
購入時は消費税8%の方がお得。
排気量と環境性能によっては
長期的視点で10月以降の方がお得。
しかしこれは、あくまで私の価値観によるものですので、お得か損かは人それぞれの価値観で決まります。
結局のところ、今回の消費増税前と増税対策後はどっちがお得というのは一概に言えないところです。
初代フィットのキャッチコピーで「思い立ったが吉日」という言葉がありましたが、思い立って納得したクルマを購入することこそが一番お得なのかもしれません。
10月以降も愛車選びのアドバイザーとして、お客様の生活に合った良い商品をお得にご提供できるよう努めますので、増税されたからといって買い控えなどお考えすることなく、どうぞ前向きに新車をご検討くださいませ。