2022/02/11
こんばんは。
「私の工具箱」の時間がやって参りました。
今回は久しぶりな感じもしますが、今日ご紹介するのはこれです。
なんか暗いなあ。
これでどうでしょうか。
明るくなりましたけど何だか分かりませんよね。
これ、「ショートカプラ」と言って2極の配線を短絡(ショート)させて昔のホンダ車の「自己診断装置」を起動させる治具です。
これを差し込むとメーターの中にあるエンジンチェックランプがピカピカと点滅します。その回数や長さでどの系統、例えば水温センサの系統に異常があるというように診断の際の絞り込みに使うのですが、これは「ダイヤグノーシスコードを読む」という事でホンダの技能コンクールでも出題されていました。じーとみてるとあれ?今何回点滅したっけ。とか、ここでおわりなのか?とかわけがわからなくなる時ありましたねえ。
私がホンダにお世話になり始めたころはこれが車の故障診断には欠かせない主流の診断装置という事でだいぶお世話になったのですが、けどこれ、ランプの点滅を人間が目で見て確認して、人が対応するコードを探すという今からするとだいぶアナログ感のあるもの。
今はとうにそんなものに頼る時代ではなくコンピュータのシステムが膨大な車の制御情報をリアルタイムに提供してくれます。コンピュータあっての自動車、だからその自動車の故障診断にもコンピュータ。そういう時代だと感じます。故障診断で変わらないのは最後に人が何がどのように不良なのかを判断し、お客様に対してどのような対応が必要なのかをきめる事かなと思ってます。
これ、差し込み口、中に端子が二つ、かなり使ったので少しゆがんでますね、
見にくい?
明るくしてみました。
見えます?
やっぱり端子歪んでますね。
この2本の線を短絡させるだけのためのシンプルな機能を持った治具です。
けどもう使わない治具。
ともに苦労した思い出が走馬灯のようによみがえり、ああ。涙なくしては語れないエピソードの数々が・・・。
自分の工具という感覚があるのでいまだに捨てられずいますが、今の診断用のコンピュータには同じ感情が湧かないのはなぜか。
まだ、自分のものとして使い込みが甘いのだと思ってます。コンピュータの能力を理解してその力を自分のものとしていない。
まだまだですね。やれることはありそうです。頑張ろう。
今日も最後までお付き合い、ありがとうございました。
佐倉志津店サービス担当 橘でした。
少しかわいくみえてきませんか?